警戒する姉
妻の姉は、常人というものが存在するのならば、その常人の思考からかなりはみ出した価値観の持ち主と言える。
妻は、自分の周りの人間の中で、姉のことだけは理解の範疇を越えていると常日頃もらしている。
妻が学生の頃、姉と、弟の三人姉弟が、京都へ行く機会に恵まれた。
三人で旅行などおよそはじめての出来事であり、そんな非日常の中、姉の行動は普段に輪をかけて迷走がちで、弟妹を混乱させた。
たとえば、京都の街を散策していた姉弟が少しだけ道に迷った時…。
妹「二条城への道がわかんない。」
姉「人に聞いてみようか。」
妹「そうだね…。あ、そこのおじさんとかどうかな。」
姉「私が聞いてみる。」
通行人にかけよる姉
姉「あのー、すみません。」
通行人「はい?」
姉(斜に構えながら)
「あのー。二条城ってー、どうやったら行けるンすか?」
妹・弟「!?」
通行人「…え、と二条城?」
姉「はあ。」
妹(姉の前に割り込み)「すみません!!ちょっとわからなくなってしまって。今地図で言うとここら辺ですよね?」
通行人「あ、そうそう、ここね、今この交差点だから二条城はこっちの方ね」
姉(あくまで斜に構えて)
「はあ。」
妹「こ、こっちの道…、ああ。ここですね。わかりました。ありがとうございます。」
姉(ガンつける勢いで)
「どうも」
妹・弟「ありがとうございましたー!」
去っていく通行人
妹・弟「何今の態度!!!超感じ悪い!道聞く人の姿勢じゃないよ!信じられない!!!」
姉「とも達卑屈すぎじゃん?」
妹「いやいや、道聞くのに卑屈とか意味わかんないし。」
姉「そんなこと言ってさー。」
姉「したてに出て、逆の道とか教えられたりしたらどうすんの。なめられないようにしないとダメじゃん。」
妹・弟「………」
姉「世の中皆敵だと思わないと。」
妹・弟「……………」
姉「大丈夫、私が二人を守ってあげるからね!」
妹・弟「…………………」
妹「これから道は私が聞くから、お姉ちゃんは口出さないでいいからね。」
姉「なんで?」
妹「なんでも…」
不思議そうな姉に、自分がしっかりしないとと思う妹と弟だった。
参加してます。



妻は、自分の周りの人間の中で、姉のことだけは理解の範疇を越えていると常日頃もらしている。
妻が学生の頃、姉と、弟の三人姉弟が、京都へ行く機会に恵まれた。
三人で旅行などおよそはじめての出来事であり、そんな非日常の中、姉の行動は普段に輪をかけて迷走がちで、弟妹を混乱させた。
たとえば、京都の街を散策していた姉弟が少しだけ道に迷った時…。
妹「二条城への道がわかんない。」
姉「人に聞いてみようか。」
妹「そうだね…。あ、そこのおじさんとかどうかな。」
姉「私が聞いてみる。」
通行人にかけよる姉
姉「あのー、すみません。」
通行人「はい?」
姉(斜に構えながら)
「あのー。二条城ってー、どうやったら行けるンすか?」
妹・弟「!?」
通行人「…え、と二条城?」
姉「はあ。」
妹(姉の前に割り込み)「すみません!!ちょっとわからなくなってしまって。今地図で言うとここら辺ですよね?」
通行人「あ、そうそう、ここね、今この交差点だから二条城はこっちの方ね」
姉(あくまで斜に構えて)
「はあ。」
妹「こ、こっちの道…、ああ。ここですね。わかりました。ありがとうございます。」
姉(ガンつける勢いで)
「どうも」
妹・弟「ありがとうございましたー!」
去っていく通行人
妹・弟「何今の態度!!!超感じ悪い!道聞く人の姿勢じゃないよ!信じられない!!!」
姉「とも達卑屈すぎじゃん?」
妹「いやいや、道聞くのに卑屈とか意味わかんないし。」
姉「そんなこと言ってさー。」
姉「したてに出て、逆の道とか教えられたりしたらどうすんの。なめられないようにしないとダメじゃん。」
妹・弟「………」
姉「世の中皆敵だと思わないと。」
妹・弟「……………」
姉「大丈夫、私が二人を守ってあげるからね!」
妹・弟「…………………」
妹「これから道は私が聞くから、お姉ちゃんは口出さないでいいからね。」
姉「なんで?」
妹「なんでも…」
不思議そうな姉に、自分がしっかりしないとと思う妹と弟だった。
参加してます。

父の励まし
妻は今でこそほとんど風邪も引かず、比較的健康に生きている。
しかし、妻がまだ妻ではなく娘であり、学生だった頃
娘は病弱という程ではなかったが、ちょこちょこ体調を崩した。
シーズンごとにインフルエンザにかかり、貧血による立ちくらみは日常、腹痛とはもはやお友達だった。
娘はしばしば自分は重い病気ではないかと。具体的な病名を挙げ、自分の症状にあてはめては不安を募らせていた。
そんなある日、娘は自分の脇の下にコリコリとしたしこりを見つけた。
脇の下のしこりは乳ガンの典型的な症状。
インターネットで調べ、青ざめつつ自室を出た娘は、よろめきながらリビングでのんびりと相撲を見ていた父に訴えた。
娘(現妻)「私…乳ガンかもしれない」
父「そうか。」
娘「…脇の下にしこりがあるんだよ…乳ガンの典型的な初期症状だって…」
父「そうか。」
娘「どうしよう…」
父「でも、生きたよな。」
娘「え?」
父「もう、結構十分生きただろ」
娘「…………」
娘「そうだね」
父「うん、生きた生きた」

テレビから目を離すこともなく、満足げに頷く父を見て気の抜けた娘は、黙って自室に戻っていった。
脇の下のしこりのことは気にならなくなっていた。
数日後、しこりは消えた。
どうやら脂肪の固まりのようなものだったらしい。
それ以後、娘は自分の体に不調があっても大して気にしなくなった。
そして娘は小さな風邪ならびくともしないほどにたくましくなっていった。
父なりのショック療法だったのかもしれない。
参加してます。



しかし、妻がまだ妻ではなく娘であり、学生だった頃
娘は病弱という程ではなかったが、ちょこちょこ体調を崩した。
シーズンごとにインフルエンザにかかり、貧血による立ちくらみは日常、腹痛とはもはやお友達だった。
娘はしばしば自分は重い病気ではないかと。具体的な病名を挙げ、自分の症状にあてはめては不安を募らせていた。
そんなある日、娘は自分の脇の下にコリコリとしたしこりを見つけた。
脇の下のしこりは乳ガンの典型的な症状。
インターネットで調べ、青ざめつつ自室を出た娘は、よろめきながらリビングでのんびりと相撲を見ていた父に訴えた。
娘(現妻)「私…乳ガンかもしれない」
父「そうか。」
娘「…脇の下にしこりがあるんだよ…乳ガンの典型的な初期症状だって…」
父「そうか。」
娘「どうしよう…」
父「でも、生きたよな。」
娘「え?」
父「もう、結構十分生きただろ」
娘「…………」
娘「そうだね」
父「うん、生きた生きた」

テレビから目を離すこともなく、満足げに頷く父を見て気の抜けた娘は、黙って自室に戻っていった。
脇の下のしこりのことは気にならなくなっていた。
数日後、しこりは消えた。
どうやら脂肪の固まりのようなものだったらしい。
それ以後、娘は自分の体に不調があっても大して気にしなくなった。
そして娘は小さな風邪ならびくともしないほどにたくましくなっていった。
父なりのショック療法だったのかもしれない。
参加してます。






